副業・兼業ガイドライン その3 (労働時間の通算)
2020.09.07
月100時間未満、複数月平均80時間以内の時間外労働規制に関しては事業主の異なる複数事業場の労働時間が通算されるとのことですが、そうするとお互いの事業主は、労働者の時間管理をどのように行ったらよいのでしょうか?
ガイドラインの原則では、次のようになっています。
使用者は、副業・兼業に関する届け出制を就業規則等で定め、副業・兼業に伴う労務管理を適切に行うため、届け出の際の副業・兼業の有無・内容を確認するための仕組みを設けておくことが望ましい、としています。
そして、労働者から確認する事項としては
〇他の使用者の事業場の事業内容
〇他の使用者の事業場で労働者が従事する業務内容
〇労働時間通算の対象となるか否かの確認
- 他の使用者との労働契約の締結日、期間
- 他の使用者の事業場での所定労働日、所定労働時間、始業・終業時刻
- 他の使用者の事業場での所定外労働時間の有無、見込み時間数、最大時間数
- 他の使用者の事業場における実労働時間等の報告の手続
- これらの事項について確認を行う頻度
をあげています。
そのうえで、労働時間の通算に関しては、自らの事業場における労働時間と労働者からの申告等により把握した他の使用者の事業場における労働時間とを通算することによって行う、としています。
そして、自らの事業場における労働時間と他の使用者の事業場における労働時間とを通算して、自らの事業場の労働時間制度における法定労働時間を超える部分が、時間外労働となる、としています。