【交通事故】休業損害・逸失利益・過失相殺に争いがある事案で裁判で金額を5倍にした事案

事案の概要

原付バイク(直進)と普通自動車(右折)との信号機のある交差点における衝突により、下肢の短縮障害(後遺症等級10級8号)を負ったものの、以下の3点で争いがあり、当初、保険会社の提示額は300万円でした。

  • 過失割合(交差点進入時における信号機の色、原付バイクの速度超過、右折自動車の徐行義務違反)
  • 被害者の基礎収入
  • 被害者の休業期間/逸失利益の計算期間

受任後の対応内容

本件は、事実関係の争いや、保険会社の提示額との乖離が大きいことから、早い段階で訴訟を提起しました。

過失割合について

過失割合に関しては、相手方は大幅な過失相殺の主張をしてきました(加害者40:被害者60)が、まずもって、本件がいわゆる「右直事故」であり右折自動車の過失が大きいことを柱として、それを覆すには、立証責任の観点から加害者側が立証をしなければならないことを主張の基礎としました。

相手方からは、事故後の被害者車両が10m以上離れて停止していたという位置関係から、被害者側に速度超過があったと主張してきましたが、これに対しては、単純な一方向に対する力のかかり方ではなく、斜めなど力の合成が必要な、いわゆる二次元衝突では衝突後の停止位置から衝突時の速度を算出することが極めて困難であることなどを主張しました。

結果、加害者65:加害者35として、当初の相手方主張と逆転した過失割合にて和解提示となりました。

基礎収入について

本件では、給与明細は一部あったものの、被害者の勤め先が、社会保険の処理などを適切に行っておらず、所得証明による収入の立証が出来ませんでした。また、給与も現金の手渡しであり、通帳による裏付けもなかったため、相手方は、給与明細の信用性を争ってきました。

これに対しては、事故当時仕事をしていた仲間から勤務日程表をいただき事故直前まで相当な日数の出勤をしていたこと、また、建設業の平均給与水準に関する国土交通省のデータなどを証拠提出した結果、給与明細を前提として休業損害と逸失利益の計算が行われました

休業・逸失利益算定期間

相手方は、被害者の治療が長期にわたったことについて、症状固定の診断前でも復職可能であったという主張や、下肢の短縮障害では、年数経過によって労働能力の喪失割合は軽減されるなどの主張をしてきました。

しかしながら、本件の依頼者は高校卒業後、一貫して建設業の現場で働いてきており、容易には職種を変更することが困難であったこと、また、その様な職歴に鑑みれば、労働能力の喪失割合は長期間にわたって減少しないことを、被害者の詳細な陳述を元に主張いたしました。

その結果、症状固定までの全期間を休業期間とし、逸失利益についても60歳まで27%減少することを前提として計算がおこなわれました

事案の結論

以上のとおり、過失割合、基礎収入の認定、休業・逸失利益算定期間すべての項目において、示談段階よりも有利な和解提示を受けることができました。

これに遅延損害金相当額と弁護士費用相当額を加算して、結果としては5倍近い金額提示となりました。

300万円  1460万円への大幅増額で和解

保険会社はあの手この手で、金額を落とそうとしてきますが、本件の様に、正当な主張をすれば裁判所で大幅に金額が増額される可能性は十分にあります。保険会社が、交通事故を専門的に取り扱っているからといって諦める必要はありません。

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